前川神社の例祭神事[県指定]
内容
前川神社は、日吉山王神を祀る神社です。例祭は四月十四日に行われていますが、その例祭神事は、県無形民俗文化財に指定されています。氏子は北前川・南前川(谷内・野々間)で、それぞれの地区に宮座の組織があり、当屋制で神事を進めています。
例祭前々日には、幣裁ちの儀を行い、例祭にのぞむのですが、例祭当日は各当屋で神事を行い、午前八時には青年会による神輿の渡御があります。午後一時に村立ちとなり、榊幣を先頭に行列を整えて参道に向かいます。三集落の幣の馬場揃といって 参道に設けられた神饌台付近に三集落が集合し終わると、野々間・北前川・谷内の順に、警護の掛け声も勇ましく本殿に向かい、御幣と献饌物(お供物)を本殿に納めますが、供物とともに「ショット」(清浄人)と呼ばれる幼児が、特別の化粧、特別の装束を着て、後見人とともに本殿に上がることになっています。
これには神霊の御用聞きという説と、人身御供という説がありますが、定かではありません。祝詞奏上の後、各地区当屋の神酒拝戴の儀、直会と続いて、神事祭礼が終わります。なお、当日の午前中、氏子総代等参列のもと、大祭式による祭典が行われていることは言うまでもないことです。
更新日:2022年03月31日