若狭能倉座の神事能[国選択]

更新日:2022年03月31日

木の絵が描かれた広めの掛け軸がかけられた板の間で茶色っぽい着物と紫っぽい袴を履き能面をつけた人がいる写真

若狭能倉座の神事能[国選択]

内容

かつて若狭地方には、気山座・倉座・吉祥座・尾胡座と呼ばれる四座の猿楽がありました。その中の気山座が衰退するに及んで、倉座が頭角を現し、470年ほど前に能楽座筆頭の座につきました。以後、江戸時代に入り、領主酒井氏の庇護のもとで発展を続けました。若狭地方の多くの神社に能楽堂が建設され、五穀豊穣を祈る風祈能(かざいのう)や、大漁を祈る海上能が奉納されましたが、戦後は上演の回数が減少するにつれ曲目も限られ、「高砂」・「竹生島」・「羽衣」・「橋弁慶」・「猩々(しょうじょう)」・「熊坂」・「小鍛冶」等が伝統的に上演されています。
昭和55年(1980年)に県の無形民俗文化財に指定、平成29年(2017年)に国選択無形民俗文化財となった「一人翁」は、番組の最初に上演されるもので、文字通り翁一人の舞です。翁役は大夫が務めるが、単独で文化財に指定された価値は大きいです。
倉座の規約第一条には、「本会は若州藩相続若狭能楽座と称し、古くからこの地に伝承され、中世に於いては全国屈指の能楽座として地方文化の源泉となった倉座の伝統を守り、神事能を復興継承して斯道(しどう)の発展に寄与し、敬神崇祖の思想を涵養(かんよう)して、郷土文化の向上に資するをもって目的とする。」と書かれています。

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