鳥獣の特徴(相手を知ろう)

更新日:2022年03月31日

イノシシ

  • イノシシはメスを中心とした母系社会で数頭の成メスとその子どもで構成されます。
  • 幼オスは成熟すると通常単独で生活します。
  • 行動範囲は2~3平方キロメートルで、一般的には日没から夜明けにかけて人間の活動時間を避けて活発に活動します。
  • 発情期は12~2月、妊娠期が4~5か月で、成メスは4~6月に4~5頭を出産します。
    基本的に1年1産ですが、人里や農地で豊かな栄養のエサを食べるイノシシは、毎年出産ができ、死亡率も低下することから群れの増加につながります。
  • 生まれてから6ヶ月くらいは体に縞模様があるためウリ坊とも呼ばれ、およそ2年で成獣となります。
  • 野生での寿命は5~10年です。
  • 嗅覚や聴覚は優れており、農地に進入する際には鼻で探索して目で確認することが知られています。
  • 運動能力は高く、1メートル以上の跳躍力があります。柵などの障害物を飛び越えるときは、周囲を警戒するため必ず立ち止まり、勢いをつけてジャンプすることはありません。
  • 鼻の力は強力で60~70キログラム程度のものを鼻で動かすことができます。
  • 食性は雑食性であり、植物では落葉広葉樹の果実、タケノコ、クズ、イモ類、豆類、穀類、タラノメ、ワラビなど、動物ではサワガニ、カエル、トカゲ、ヘビ、ミミズ、コガネムシの幼虫、タニシ等を食べます。
    農作物では、水稲、小麦、ジャガイモ、サツマイモ、大豆、大根、白菜、竹の子などの被害がでています。
  • 極めて警戒心が強く臆病な反面、安全な場所だと大胆な行動をとります。
  • 音、光、匂いなどのおどしや忌避剤は、長期的には必ず慣れて効果が無くなります。
  • 体温調整や寄生虫を落とすために泥遊びをします。水田は泥遊びに最適な場所となり、特に草が生い茂った耕作放棄水田は安心して遊べる場所になります。

シカ

  • シカは、コナラ林、アカマツ林やスギ、ヒノキの造林地が主な分布地となっています。
    気象変動に弱く、特に大雪に弱いため、生息地は積雪に左右され、日本海側の積雪量が多い地域には生息しないとされていますが、近年の暖冬により生息地の分布が広がっています。
  • 群れを作って生活し、オスとメスは別々の群れを形成し、繁殖期以外は別の場所で生活します。メスの群れは母系社会でオスは2歳を越えるとオスの群れに加わります。
    発情期はオスがメスの群れを囲い込みハーレムを形成します。発情期は9~11月頃で、妊娠期間は220日、出産期は5~7月頃で1頭をほぼ毎年出産し、繁殖率は高く、生後2~3年で成獣になります。
  • 平均寿命は4歳程度です。
  • 群れのサイズは森林内では数頭までのことが多く、夜行性で季節により行動範囲に変動があります。
  • 採食は朝と夕方に行われ、イネ科草本を主としてアセビやシキミ等特定の植物以外は、ほとんど全ての植物を食べます。
    農作物では、水稲苗、小麦の新芽、梅の新芽・葉などの被害がでています。

サル

  • サルはメスを中心とした10~70頭程度の母系社会の群れを形成し、成メスとその子どもの血縁関係で構成されます。
  • 幼オスは成獣になるまでに集団から離れて生活します。
  • ボスザルは存在しません。
  • 野生のサルは、明るい時間帯に一定の行動範囲の中で遊動生活を行い、早朝と夕方に採食のピークが来ることが多いと言われています。
  • 寿命は20歳を越えた程度で、およそ5~6歳で繁殖能力をもつようになり、秋から冬にかけて交尾し、2~3年に1回の割合で春から夏に1頭出産します。
    基本的には、赤ん坊の死亡率は半分近くあるので、現状維持が精一杯で頭数は増えていきませんが、栄養が豊かな人里のサルは、生後4~5年で初産を迎え、ほぼ毎年出産可能になり、あわせて赤ん坊の死亡率も2割以下と低くなり、数年で2倍の頭数になることもあります。
  • 食性は雑食性で、草本類の花(穂)、落葉広葉樹の若芽、葉、果実、樹皮等の植物のほか、昆虫なども食べます。
    苦味には強いですが、辛味には弱いです。
    農作物ではイモ類、果菜類、穀類、マメ類、果樹などの被害がでています。
  • 感覚能力は、視力では非常に優れ、色の識別ができます。嗅覚は人並みです。
  • 音、光、匂いなどのおどしや忌避剤は、すぐに慣れて効果が無くなります。

カラス

  • 人と変わらない視力を持っています。ほかに近紫外線(あるいは紫外線)が見えており、ものを細かく見る能力や、距離感は人と比べて特に良いわけではありません。
  • 聴覚も人と同程度で、超音波は聞こえていません。
  • 味覚は単純です。
  • 嗅覚も人と同様に敏感でなく、カラス同士のコミュニケーションに使われることもありません。
  • 一夫一妻で、繁殖期には直径数100メートルのなわばりをつくり、繁殖期以外は群れで行動する場合が多いです。
  • 3月から7月に木や鉄塔などに木の枝、針金で巣を作り、3〜5個の卵を産みます。ふ化後、約35日で巣立ち、巣立ち後も50〜100日ぐらい家族で行動します。
  • 雑食性で残飯や、動物の死体など何でも食べ、昆虫、種子、果実、鳥の卵、雛なども食べます。また冬には稲の落ちモミを多く食べます。
    葉っぱなど、栄養価が低いものより、穀物、果実、種子など少量で栄養が取れる栄養価が高いものを好み、見つけた食べ物をその場で食べず、木の枝の間や建物の隙間などに蓄えて、あとで取り出して食べるという貯食行動をとります。
  • 鳥の中でも学習能力に優れており、臨機応変な判断力や優れた記憶力を持ち、すばやく危険を察知します。

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