更新日:2022年03月31日

旧暦の2月15日は、お釈迦様の入滅の日です 町内の寺院では3月15日を中心に涅槃会法要(涅槃の軸が掛けられる)が行なわれ後に色鮮やかな涅槃団子(花くず)が配られます。3月3日は女の子の成長を祝う「桃の節句」で、雛人形を飾ってお祝いをします。5月5日は男の子の成長を祝う「端午の節句」で鯉のぼりが立てられます。近年は生活様式などの変化で風習がうすらいでいます 旧暦の4月8日はお釈迦様の誕生の日です 。町内の寺院では5月8日を中心に「花まつり」が行なわれ参拝者は甘茶を釈迦像にかけて誕生を祝います。4月になり桜の便りが聞かれる頃になると町内の各神社では五穀豊穣や氏子の繁栄などを願い春祭りが行なわれます。田植えが終る5月下旬になると上中地域の北川流域の集落では豊作を祈願する子ども達が主役の行事「田の神祭り」が行なわれます。

河原神社神事

県指定無形民俗文化財

毎年3月最初の酉の日に近い日曜日に、上野木の河原神社では「御神事(ごしんじ)」と呼ばれる、長い歴史を有する極めて厳粛な神事が行なわれます。

この祭主を勤講者(5ヵ条の掟がある)といい、集落内の若い男子1人が決められ、経験のある禰宜とともに祭礼行事の中心となります。また、勤講者の家が宿元(当家)となり、神事の諸準備(縦杵による餅つきや百味の神饌の料理の品々の準備等)がここで行なわれます。
集落あげての大祭事であり、古来の定め(神移しの式、神幸行列、神事、神事講等)を厳守して行なわれています。

春祭り(王の舞)

4月の春の訪れとともに町内では、各地の神社で春祭りが行なわれています。この中で、いくつかの神社では中世から伝承され特徴ある王の舞が奉納されます。この王の舞とは、鼻高面をつけた男子が鉾を持って一人で舞う神事芸能で、近畿地方を中心に全国で46箇所が現存しています。この内、若狭地方に16箇所が集中して分布し、町内では11箇所の神社で奉納されています。町内の神社での王の舞は、獅子舞や田楽などとともに奉納され、舞人の男子が大人・子どもなどの違いがあり、関係する集落では、集落をあげての年中行事で、早くから祭りの本番に向け取り組みます。

天狗の面をかぶった王の舞の写真
獅子舞の写真

天神社(相田)

当家(公会堂)の前広場、神社境内などで王の舞(子ども)・獅子舞(青年)を舞い、神輿が集落内を練り歩きます。馬場・神社前広場で王の舞(青年)田楽(大人)田植の舞(大人)が神輿を前にして舞われます。4村の神社への村立ち行列があり獅子(子ども)も行列に加わりますが舞は行なわれません。王の舞(子ども)は、当家座敷、神社参道入口、御旅所(神輿を前)及び獅子舞(青年)は神社参道入口、御旅所で舞われます。参道で当家集落による大御幣搗きが行なわれます。なお、祭の当家は三十三地区の氏子8集落が決められた順でつとめています

国津神社(向笠)

闇見神社(成願寺)

石くら神社(小原)

多由比神社(田井)

多由比神社(田井)

多由比神社(田井)

天満社(藤井)

宇波西神社(気山)

能登神社(能登野)

能登神社(能登野)

日枝神社(麻生野)

宇波西神社(気山)

春祭り(前川神社)

祭礼当日には、氏子集落の野々間(南前川)、谷内(南前川)、北前川それぞれの当家で村立ち儀式が済むと、サカキ幣を持った子どもを先頭に大御幣、唐櫃等を持つ役人たち行列を組み神社に向かいます。参道の入口で3集落が揃い、「馬場揃い」の儀式が行なわれ、野々間、北前川、谷内の順に役人一行が神社本殿に参拝します。本殿では、大御幣、唐櫃からお供え物が神前に供えられ、各集落の「幣さし」「ショット」「ミコリカキ」と呼ばれる子ども役人は昇殿し大床の位置に控えます。なお、この春祭りでは王の舞、獅子舞等は奉納されませんが、祭り本来の形を残しているとされます。

春祭り(棒振り)

大太鼓と鉦の大音響の囃子に合わせ、2人1組の棒振りが、棒を回したり打ち合わせたりする勇壮な立ち回りの演技を行います。春祭りでは、大鳥羽・三田・安賀里・瓜生・関・井ノ口の6集落で奉納されています。尚、小浜市の放生祭では、大太鼓と呼ばれ、獅子、神楽、山車と共に演技されます。

瓜生

瓜生

井ノ口

安賀里

大鳥羽

田の神祭り

田の神祭りは子ども達が主役の祭りで、毎年田植えが終ると豊作を祈願し田の神を祀る子供神輿が区内を練り歩きます。小浜湾にそそぐ小浜市と旧上中町の北川流域の集落に伝承されています。井ノ口・天徳寺・神谷・日笠・兼田・武生・玉置・上野木集落では「休ん業」と呼ばれて 、5月下旬~ 6月上旬に行なわれ、無悪・山内・長江・下吉田・上吉田・脇袋・瓜生集落では「サイヨーレー」などと呼ばれて、7月上旬に行なわれています。なお、このとき集落内の各家では柏餅を作る風習が残っているところもあります。

天徳寺

下吉田

井ノ口

玉置

日笠

上野木

神谷

兼田

武生

無悪

山内

長江

上吉田

脇袋

瓜生