水月湖年縞-若狭三方縄文博物館
水月湖年縞ってなぁに?

若狭町と美浜町にまたがる三方五湖。その5つのうちの最も大きな湖「水月湖」の底には、何層にも重なったシマ(縞)模様の堆積物が厚さ73m以上もたまっています。そのシマ模様は白い層と黒い層が交互に重なってできており、一対で1年分を示しています。この様子を「年縞(ねんこう)」(木にたとえると年輪)といい、水月湖の年縞は、実に7万年もの長い期間にわたり、大きくかき乱されることもなく、安定して積み重なり、今日まで保存されてきたのです。
水月湖年縞により、化石や考古資料などとても古いものの年代を測る方法として用いられている放射性炭素年代測定の精度が飛躍的に向上しました。また花粉や黄砂、火山灰が含まれていたり、大きな洪水や地震の痕跡もとどめることから、過去の気候変動の研究にも利用されています。
これまでに国際日本文化研究センター、英ニューカッスル大学、東京大学、福井県によりボーリング調査が行われていますが、このように長期間、安定して保存されている年縞は世界的にも大変珍しく、世界中の研究者から注目されています。
現在、展示資料として実物を見ることができるのは、若狭三方縄文博物館と福井県里山里海湖研究所だけです。
新着情報 2018年06月17日
平成30年9月15日(土曜日)、福井県年縞博物館が、若狭三方縄文博物館の隣にオープンします。45メートルに及ぶ水月湖第4次ボーリング調査資料(2014年採取の実物)をはじめ、水月湖年縞に関わる展示が公開される予定です。
更新日:2022年03月31日